谷山クリニック 谷山文朗院長 インタビュー記事

http://www.taniyama-clinic.com/

京都大丸のすぐに近くに位置する谷山クリニック

谷山クリニック 谷山クリニック

外から覗くと、おしゃれな待合室が見えます。

クリニックに来たとは思えないほどの、リラックスできる空間に足を踏み入れることができます。
アロマポットから漂うほのかな香り。にこやかで優しげな明るい受付の女性に対応してもらえます。

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完全予約制になっているので、事前に予約は必要です。
さて、治療ですが、特に初回は患者さんの状況をしっかり把握しないといけない、信頼してもらうことが治療を進めるうえで重要と、時間をしっかりかけて、診療をすすめてもらえます。
薬の治療についても、本人の同意とコンセンサスが重要なので、しっかり話し合いを行い、 納得してもらい開始。医師と患者さんが同じ方向をみて治療が有効に進んでいくという考え方です。

谷山文朗院長

 

  • Q1
    「心療内科ってどんなところですか」
  • A1
    「一般的なことかもしれないけど、心がしんどいなとか、だるいなあ。仕事に行くのも嫌だな。壁にぶちあったて何する気力もないし、生きていく意味がないとか言うとき、悩んでしまったとき、誰かに助けてもらいたいと気軽に相談できる場所。」
  • Q2
    「心療内科に受診するのに、行きづらいと思うことがあると思うのです。そんなときの患者さんへのメッセージは何でしょうか?」
  • A2
    「あくまでも患者さんに主体があって、そこまで恐れないで気軽に門をたたいてもらえば。続けたくないのに、続けることもないし、本人が決めることでもある。中断はできるし、ドクターが決めるものでもない。だからこそ、気軽に来てもらったらいいと思います。」
  • Q2
    「患者さんが薬を飲みたがらないときはどうしますか?」
  • A2
    「基本的に患者さんの立場で考えます。何で薬を飲みたくないのかを理由を聞く。副作用を気にしてインフォームドコンセプトを大切にした上で行います。説明と同意が必要でお薬を飲んでもらうことが大切です。お互いの理解のもと進めます。私の場合は、そこまで飲みたくない人には出さないです。基本的に人間関係で悩むのは平安時代からあるわけです。飲んだら直るということもないし、飲んで楽になることもある。私は薬に関しては飲まなければ直らないとは思いません。患者さんが飲んでみようと思えば出します。」
  • Q3
    「先生は仕事を休まないといけないと診断するけれど、患者さんが休まないと言われるときにはどうしますか?」
  • A3
    「休んだらいいと思うときはその説明と同意。休んだらいいと思うけど休まないというようなときはそのリスクを説明します。強制的というのはなかなか難しくて、本人も空回りをしているのもわかっています。しかし、周りの人に迷惑をかけてはいけないと思っていたりします。 あくまでも説明と同意です。最近難しいのは新型うつですね。休みたがるけど、そこまでではない場合。かといって診断も簡単にできるわけではないし、どの場面で診断書を出すのかは医師に問われるところ。見極めも難しい。休むときのメリット、デメリットを理解してもらうことも大切ですね。」
  • Q4
    「カウンセリングはどう考えられますか?」
  • A4
    「診療室ではじっくり話しを聞いてあげたいけど、どうしても十分な時間が取れなかったりします。すぐに自分の話をしてくれるわけではないし、自分の内省を高める必要がある場合があります。その場合はカウンセリングを薦めますね。」
  • Q5
    「治療者に対してこうしたほうが良いということはありますか?」
  • A5
    「一番は自分の評価が低い方が多いので、できないことに目を向けるよりは自信をつけるために、できることに目を向ける。時間をかけてその人の持つ良いところが見えたら思ったら伝えてあげます。励ますとか煽ったりするのではなく、良い部分を探します。人間と人間との付き合いを重視して、信頼関係のあり方は大事で、そこから治療が始まっていく。人間的な歴史。時間をかけてある程度その人のイメージが治療者の中に入ってから少しずつ始まっていくという感じです。いきなりできないことを言っても仕方がない。イメージができるまでって人は時間がかかるので、何回もあって初めてわかったときに伝えます。治療者側はあせらないことも重要です。治療者の心得です。早く直そうと思って焦ったりをしないで、医師と患者ではゆっくり信頼関係を築くことが重要です。」
  • Q6
    「信頼関係を大事にされていますね」
  • A6
    「まず、そこからが全てです。なかなか心を開かない人もいる。とても時間はかかるけど、その人なりの理由がある。来るだけでもたいしたものです。」
  • Q7
    「患者さんが急に止めるときはどんなときでしょうか」
  • A7
    「予約が急に入れなくなったり、予約が入っているのに来ないときが一番多いです。しかし、止めようかなと治療中に言ってもらえる場合は、その話しをきっかけに、説明と同意で話し合いができます。そしたらもう一度、現実検討をしてもらって、治療の流れの確認をした上で治療をどうするかを話し合います。独自で来なくなるケースがどうしようもありませんが、2年位したらまた来たりもします。乗り越えることもメリットだし、休んでみてまた来るっていうこともある。過去を振り返ってみて、今ここにあることを知ることも一つのチャンス。治療してもなかなかうまくいかないし、お金もかかるし、ということもあります。一つの選択肢ではなく、たくさんの選択肢をドクター側が与えます。これをしなくてはだめではなく、なるべく多くの選択肢を出した上で、話し合います。」
  • Q8
    「治療が上手くいくケースは」
  • A8
    「相性みたいなものがあると思いますよ。信じてドクターの言うことで自分が聞ける。 少し楽になったとか、なんらかの手ごたえはやはり必要でしょう。それは言葉であったり空気であったり。お金を払って手ごたえがあるのはやはり必要です。」
  • Q9
    「このクリニックの特徴は」
  • A9
    「一緒に悩みを考えて選択肢を考えていくこと。一緒になって一緒に悩んで一緒に答えを見つけようと思える姿勢。同じ視線で考える。上から目線ではない」

待合室で待っていても、静かな時が流れ、診療室に入ると、院長の笑顔で迎え入れてくれます。「どうしましたか?」の声にほっとされることでしょう。 病院に行くかどうかを迷っておられるより、予約をしてみる方が良いと思います。

インタビュー:田崎